松本市松南地区公民館(旧名称:松本市南部公民館)

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南部公民館の活動

昭和62年度、間借りした形で開館した南部公民館は「公民館重点事業方針」で、運営の基本を次の ように示しています。

1)公民館の事業をすすめるためには、その地域に住む市民の要望や、その地域に働く人々の声の中から、学習課題を見い出していかなければならない。
その意味において、公民館活動にかかわりの少なかった地区であるので、地域を把握することが今年度第一の事業である。
2)公民館事業の基本となる公民館委員(運営・館報・体育・図書視聴覚・文化)の組織づくりの準備をする。
3) 町内公民館活動を振興すること。団体・グループ・クラブ・サークル活動の育成を図る。

これは、社会教育活動の基本理念として、大切な指摘です
この考え方を基盤に、公民館は活動の基本を、「地域の把握」「公民館委員の組織づくり」「団体・グループ・クラブ・サークル活動の育成」を掲げ、活動を開始しました。
このなかから今日的課題を取り上げた主な講座や活動を拾ってみます。

・初年度、活字離れが進む中で「子どもと本を結ぶ集い」を開きました。この集いは、勤労青少年ホーム図書コーナーに寄付された畳を敷きつめ、気楽な雰囲気をつくる配慮をしての企画でした。集いには、幼児と母親100名が参加しました。
・隣の保健センターを活用して行った「子育て・健康・家庭医学など」の講座には関心が集まり、延べ376名が受講しました。
・勤労青少年ホームとの共催事業「なんぶボランティア講座」には、109名が参加しました。
・洋画・染色・押し絵・拓本表装・コーラス・健康体操など趣味的色彩の強い「なんぶおもしろ学級」も回を追うごとに参加者が増加しました。

このように、公民館の事業は発展し、順調に学習の輪を広げ始めました。
勤労青少年ホームの事務室に間借りして始まった南部公民館の活動は、平成元年度まで三年間続きました。この間に実施した学級や講座から誕生した活動は、公民館の文化部と体育部の活動として位置づけられ、日常的な自主活動を展開し始めました。
また、主なイベントに、納涼盆踊り大会・文化祭・健康フェスティバル等があります。
公民館委員会も、着実に事業を始めました。町会代表による館報委員会は定例化し、手続き手刷りで隣組回覧様式で発行されていた「公民館だより」は、公民館報南部版として予算化され隔月発行となっています。
図書委員会は「図書館とは」を課題とした学習と共に、図書コーナーの図書の選定・購入・製架・未返還図書の督促事務の補助協力を定例的に行うまでに成長しました。
この活動の成果は、南部図書館開館にあたり、膨大な作業を抱える職員を援助する力となって発揮されています。

公民館事業のまとめである「三年の歩み」の中で、館長は次のように総括しています。
南部公民館も発足三年を迎え、ようやくその緒につきました。それは、自主学習として学習してきたこの一年の成果を、文化祭という場に遺憾なく発揮しました。
また、公民館で主催した各種学習にも、大勢の方々が積極的に参加されるようになりました。公民館も地域の方々のニーズに応えるため、さまざまな工夫をこらし取り組んでまいりました。
・・・中略・・・
幸い、南部公民館・勤労青少年ホーム・南部図書館と一体的な学習できる施設「なんなんひろば」が、地域皆々様の強い要望により近く完成する運びとなり、体育館と合わせて社会教育の一大拠点となりつつありますことは、誠に喜ばしいことであり、職員も一層努力してまいる覚悟でございます。と、この間の事業を総括しています。


なんなんひろばでの活動

なんなんひろばは、建設委員会を組織して、住民の要望や意見を求めて建設されました。そのため、身近な施設、自分たちが活用する施設という思い、親近間が生まれました。施設と地域、施設と自分との間の心理的な距離が縮まったのです。
これは、その後の公民館活動によい影響をもたらしたと思われます。
さて、施設が完成すると、南部公民館は旧館時代からの基本理念に従って早速活動を始めました。
ところで、新しい公民館の活動で、最も大きく変わった点は、施設が充実したため、公民館活動に積極的な利用者の要望に応え易くなったことです。地域住民にとって公民館活動が利用し易くなったのです。
そのため、以前の公民館時代に比べてサークル数が飛躍的に増大しました。
また、旧館時代にはできにくかった活動が、施設の充実によって可能となりました。

例えば、料理・育児・表装・縄文土器の作成・粘土人形・音楽活動・絵画・夜間学校・体育活動・舞踊などがそれです。
このように活動が活発化した背景には、施設・設備・が整い活動が容易になったこと、公民館が身近に感じられるようになったことに併せて、公民館が発信する充実した講座が重要な役割を果たしています。
南部公民館は、発足当時から高齢化する社会を見すえ、これに関連する講座を企画し続けてきました。これ等の講座は好評で、講座終了後も引き続き活動したいとの要望が受講者の間に高まりました。
講座が高齢者に居場所と生き甲斐を生み、活動意欲を育て、日々の生活を充実させ、手を取り合う仲間づくりをしたのです。心の通じあう人間関係の輪が広がったのです。この意欲がサークルの結成となりました。
このように、南部公民館は質・量・ともに充実した生涯学習の拠点の役割を果たし続けています。 。